それでは、出場者の皆さんの熱演をどうぞ!







一夜の幻影

漫才/さぁもう深く眠ろう 真実よ安らかに 今夜も憂鬱な気持ちにくるまりながら

真中:とうとうこの高みに来ましたね。いつも以上に緊張しております。

向井:だな。どうにか俺等が納得出来るネタが完成してこの大舞台に挑むワケですよ。

真中:メンバーの中では一番の若輩者では御座いますが、一生懸命頑張ります。ご覧下さい。

向井:これが俺等のチャンピオン大会だ!
出場者の中では一番の若手……とはいえ8年選手です。
C大会ランキング6位! 一夜の幻影!
向井:一晩寝かせたカレーが美味いって良く言うけどさ、アレって絶対嘘だと思うんだよな。

   カレー鍋を俺と一緒のベッドに寝かせたら、朝腐ってて食えたモンじゃなかった。

真中:そりゃそうでしょうね!何で言葉通り受け止めて一緒にベッドインしちゃうんですか!?

向井:良く言うだろ?料理は愛情って言うだろ。

真中:そう云う意味じゃないですよ!君の愛情が見事に空回ってるじゃないですか!

向井:スパイスから厳選してルーを作って、肉と野菜を灰汁を丁寧に取りながらじっくり煮込んで作ったら愛着が湧いちゃったんだ。

真中:そんなに手間暇掛けて作った割には、最後の最後で台無しじゃないですか!勿体無いことこの上なし!

向井:でもよナベちゃんをちゃんと優しく撫でて、そっと抱きしめながら一緒に寝たんだぞ?

真中:気持ちが悪いよ!!鍋相手に何してやがりますか!!鍋相手に何ニックネームで呼んでやがりますか!?

向井:寝る前には子守唄も歌ったんだぞ。勿論俺の生声で。

真中:鍋相手に何してやがりますかセカンド!!録音した子守唄聞かせるってあんまり無いと思うんですけども。

   そうじゃなくて、寝かせるって熟成させるって意味なんですよ。今の時期だと冷蔵庫じゃないと腐っちゃいますよ。

向井:えーっ……、何が悲しくて冷蔵庫の中で一緒に寝なくちゃならねえんだよ……。

真中:君まで入る必要は無いんですよ!!いつぞやのバカッターじゃあるまいし!カレー鍋だけ入れるんですよ!!

向井:そうなったら家庭内別居じゃねえかよ。お前俺とナベちゃんとの仲を引き裂くつもりか!?

真中:さっきから君は何を血迷った事をほざいてやがりますか!!結果的に君自身がその仲にピリオド打ったんじゃないですか!

向井:何年も前から子守唄歌って、優しく撫でて、そっと抱きしめながら毎晩一緒に寝てたロマネコンティと別れて、ナベちゃんに乗り換えたと言うのに……。

真中:待てい!!世界一高い赤ワインとも同じ過ちを犯してたんですか!?カレーと天秤に掛けるモノじゃないですよ!?

向井:何言ってんだ。三人で一緒に寝たら二股になるだろうが。それに単純にベッドが狭くなる。

真中:そんな二股あるワケ無いでしょうが!!ロマネコンティも冷蔵庫にキチンと管理すれば良い話じゃないですか!

向井:そんな俺はナベちゃんと寝る日、涙ながらにロコちゃんと別れたんだ。

   「ロコちゃん、君とは長い間一緒に居たけど今日でお別れだ……。でもこれでずっと一緒だな……」って言いながら

   ナベちゃんで作った美味しいカレー食ってロコちゃんを丸々一本飲んだんだ。斬新な3Pさ……。

真中:勿体無い且つしょうもない別れ方ですこと!!ただカレーをつまみにワイン飲んでるだけじゃないですか!

    そ ん で ま た も や ニ ッ ク ネ ー ム 呼 び ! !

向井:その日は新しい出会いにも感謝しつつもとっても悲しかったな……。そしてナベちゃんと寝る前にポツリと呟いたんだ……。

   「ああ、ロコちゃん……。滅茶苦茶高価なワインだったのに勿体無いな……。しかも腐ってたし……」

真中:自分でも分かってる辺り腹が立ちますね。そんな一時の気の迷いで飲んでいいワインじゃないですからね。でやっぱり腐ってましたか。

向井:ただ俺はロコちゃんの事吹っ切ったんだ。過去を悔やまずにナベちゃんを愛するって決めたんだ。そう決意して一緒に寝たんだ。

   でも、翌朝にはナベちゃんのカレーも腐ってしまうし……。もう本当にダメダメだよな……。

   なあ、俺ってやっぱり誰かを愛する事に向いてないのかな……?

真中:それ以前に飲食物の扱いに向いてないよ!!もう結構!!




インタープラグ

コント/読経

八神 インタープラグだ!今期ランキングをひっくり返せ!!
綿谷 覚悟するんよ~!!
八神 どうぞ!!
滑り込み出場ではありますが、ちょびバトでの485KB、
そして当企画でのオーバー500と爆発力を秘めたユニットでもあります。
C大会ランキング7位! インタープラグ!
綿谷 ふー  しょう ふー  めつ  ふー  くー  ふー  じょう ふー  ぞう  ふー  げん  ぜー  こく  うー  ちゅう
  (ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!ガン!!)
八神 ・・・うるさっ!うるさい!!耳が痛い!!物理的に耳が痛い!!ちょ、止めて!!1回止めてください!!せっかくのお声も聞こえないですし!!


綿谷 ・・・分かりました。では、1度置きます。そして、続けます。

八神 ・・・お願いします。はぁ・・・。


綿谷 ゴホン・・・ポク ポク ポク ポク むー しき むー じゅー そう ぎょう しき むー げん にー びー ぜっ しん いー むー しき しょう こう みー そく ほう
八神 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・知らなかった・・・木魚ってこっちで用意しないといけなかったのか~・・・!和尚、ほとんど手ぶらで来ていたもんな~・・・!!


綿谷 ポク ポク ポク ポク ポク ポク ポク ポク ポク ポク ポク ポク ポク ポク ポク ポク ポク ポク
八神 ・・・口で言ってるもんな~・・・!木魚の音、長めに口で言っているもんな~!和尚、ちょっといいですか!?


綿谷 むー げん かい・・・はい?

八神 やっぱり、口で木魚の音を言うのは止めて頂いても!?ほら、ポクポク言う分、お経が間延びしてしまっていますし!

綿谷 ただ、木魚がありませんので、何か代わりのものを用意していただけませんでしょうか?あ、よろしければ、先ほどのものをもう一度・・・

八神 いやいや!フライパンとお玉はうるさすぎたので!死んだ親父を起こしてるみたいだったし!・・・まあ、渡したこっちの責任もありますが!

綿谷 と申されましても、木魚の音はお父様の御霊を天国へお導きするのに必要なものでして。

八神 親父音に釣られて天に召されるんか・・・あ!ちょっと待ってくださいね!いいこと思いつきました!(スマホを取り出す)

綿谷 ・・・ゴホン・・・んー・・・んー・・・ポク ポク・・・んっ。ポク・・・んっう゛ん!!

八神 ポクポクのチューニングとかいいから!・・・よし!じゃあこれを使ってください!インストールしましたんで。

綿谷 分かりました・・・むー げん かい ない しー むー いー しき かい むー むー みょう やく むー・・・あ。
           (ポク ポク ポク ポク ポク ポク ポク ポク ポク ポク ポク ポク  ヴーヴヴッ! )
八神 ・・・・・・・・・・・・・・・タップで木魚の音が出るあのアプリって、こういう人のために作られたのかもってあぁぁぁ!?LINE来た!!このタイミングで!!


綿谷 う~む・・・あの、こんなことを言うのもなんですが、読経を手伝っていただけませんか?

八神 え?でも、俺がそんなことやっても・・・確かに二人いればパート分けできますけど・・・。

綿谷 気持ちを持っていただければ大丈夫です。八神さんの方が私よりもずっと、お父様に気持ちを伝えられると思います。

八神 気持ちで済むんだったら和尚の価値が暴落しちゃいますけど・・・まあいいや、やりますよ。よろしくお願いします。


綿谷 では続きから・・・ポク ポク ポク ポク ポク ポク ポク ポク ポク
八神 ・・・・・・・・・ポク ポク ポク ポク・・・いや和尚がそっちやるなよ!!

綿谷 チーン。




ボルテージコード

コント/月刊クイズジャーナル

柳田:運よくチャンピオン大会に滑り込んだので、そのままの勢いで行きます!
黒沢:目標は、春夏通じて初のベスト16です!
既にベスト8な上、この企画に春があるかどうかも分かりません……。
C大会ランキング4位! ボルテージコード!
黒沢:初めまして、月刊クイズジャーナル編集部の黒沢と申します。
   今回、特集記事としてクイズ界の若手ナンバー1である柳田さんにお話を聞かせていただきたいなと思いまして。

柳田:いえいえ、こちらこそ光栄です。 ナンバーワンだなんて、僕はまだまだ修行の身ですから・・・

黒沢:そんな謙遜なさらずに。 それでは早速質問させていただきます。 柳田さんが初めてクイズに出会ったのはいつですか?

柳田:なるほど・・・いつだったかなぁ・・・

黒沢:(ブー)残念!時間切れです。 おっとこれは・・・一問目から時間切れということで・・・ちょっと緊張されてるんですかね?

柳田:え!? 何がですか!? 急に時間切れとかどういうことですか?

黒沢:柳田さん、これは「クイズジャーナル」の取材ですから。 クイズ専門誌に長考は似合わないですよ。
   それに柳田さんの持ち味は「早押し」と「問題文の推測」ですよね? せっかくですからその持ち味見せて下さいよ。
   ・・そうか、もうちょっと雰囲気出しましょうか! じゃあわかったらこちらの早押しボタンを押して答えて下さいね。

柳田:ボタン渡されたところで納得できないですよ! 取材までクイズ方式にする意味が全くわからないから!
   インタビューの質問文を推測するとか今まで見たこともやったこともないですけど…

黒沢:とりあえず続いての質問いきますね。 あなたがクイズを本格的に…

柳田:(ピンポーン)あっ、つい職業病で手が・・・ まぁでも、恐らく「あなたがクイズを本格的に始めた理由は?」とかかな・・・。
   えーとですね、「学生時代にクイズ研究会に入って、全国大会で優勝したいと思ったから」というのがきっかけですかね。

黒沢:(ブー)残念! おっと、らしくないミスが出ましたね・・・調子があまり・・・良くないんですかね・・・?

柳田:さっきから不正解だからって露骨に気を遣うのやめてくださいよ! いや、まず不正解って何!? 正解も不正解もないでしょ!
   クイズ始めたきっかけなんて僕しか知らないんですから! 僕の言った答えが全部正解でしょ!

黒沢:正解は、『クイズ王の証であるアンサーソードを手に入れ、幼少期に生き別れた双子の兄を探しだすため』でしたー。

柳田:そんなRPGみたいなきっかけじゃないわ! そもそも双子じゃないし! 長男で2歳離れた弟いるし!
   ちょっと! なんでそんな大嘘が正解になってるんですか!

黒沢:まぁ・・・逆にこうやってミスをする人間臭さみたいな部分もあった方がね、その方が、なんというか・・・こ、好印象ですもんね!

柳田:だから気を遣いすぎなんですよさっきから! 別にミスしたら機嫌悪くなる難しい奴じゃないですからね!

黒沢:じゃあ続いての問題を・・・

柳田:もう「問題」って言っちゃってるじゃないですか! これ取材ですよね!? せめて「続いての質問」じゃないんですか!?
   ・・・いや、「せめて」っていうかそもそも普通にインタビューしてほしいんだけど!

黒沢:気を取り直して続いての問題です。 柳田さんの中学校時代の部活といえb・・・

柳田:(ピンポーン) ・・・サッカー部! 中学時代はサッカー部に所属してました。これは間違いようがないですよね。

黒沢:…正解です!! 「柳田さんの中学校時代の部活動はサッカー部ですが、
   秋田県のなまはげ20体に聞いた『学生時代にやっていた部活動で一番多かったのは何部?』第1位は?」 
   ということでサッカー部、見事正解です!

柳田:質問がおかしいよ! 答え合ってたけど何だその質問!? 俺への質問と謎のなまはげ一斉調査と何の関係があるんですか!
   ちょっと、いい加減にしてください! まともにインタビューする気ないならあなたもう帰ってもらいますからね!

黒沢:あっ、失礼しました! これはこれは大変失礼しました! いや・・・失礼しましたか? ○か×か。

柳田:○だよ!! 帰れ!!




炭酸電池

コント/オブジェ展示会

たん:どうにか不正をしてもいいので優勝をいただきたい。
でん:不正はやめよう!
管理人に賄賂を贈れば優勝できると風の噂で聞きました。
C大会ランキング7位! 炭酸電池!
(マネキンの頭に焼き鳥が5本刺さってるオブジェが立っている)

でん:こちらは先生の作品ですか?

たん:はい私が創作したオブジェです。いかがですか?

でん:ハイとても素晴らしい!と言いたいところですが、、、なにせ私、アート鑑賞というとものに慣れていないものでして、、

   もしよろしければ、こちらの作品のテーマやコンセプトなどを聞いてもよろしいですか?

たん:もちろんですよ!まあなかなか作品を見て、作者の意図を読み取るって難しいですよね。説明します!

でん:ありがとうございます。

たん:この作品のタイトルは『マネキンの頭に焼き鳥が5本刺さってる』です。

でん:タイトルそのまま!?

たん:作品のテーマは『マネキンの頭に焼き鳥を刺してみたらどうなるか?』です。

でん:テーマも見たまま!?

たん:このオブジェを見た人が「あーマネキンの頭に焼き鳥が刺さってるなー」と感じてもらえるような作品に仕上げました。

でん:コンセプトもシンプル!! ちょっちょっちょっと待ってください!!あの・・・比喩は?

たん:比喩? だから今言ったじゃないですか!これはマネキンの頭に焼き鳥が刺さっている、比喩です!!

でん:絶対、比喩の使い方間違ってる!!なんか『平和』とか『生きる』とか『愛』とか!そんな前向きなメッセージは無いんですか!?

たん:はいはい、そういうメッセージはしっかり込めてます!ごめんなさいね、そこを省いて説明してしまいました。

でん:あぁ良かったー、、ですよねー!

たん:つまり、『平和な暮らしをしていたマネキンの頭に、愛を込めて焼き鳥を刺してみた。けど、生きていた。』です!

でん:いや、単語ぶち込んだだけじゃん!!!なんだよ!平和な暮らしのマネキンって!!

たん:平和な暮らしをサポートする安心価格なマネキンですよ。要は、ファッションセンターしまむらのマネキンですよ。

でん:なんだよそのまとめ方!!!

たん:現在創作中の次回作も楽しみにしてて下さい。

でん:次回は、何を作ってるんですか?

たん:「しまむらのショッピングカートに猛獣を乗せてみた」です。

でん:いや、ファッションセンターしまむらに囚われがち!!




TOPシークレット連盟

コント/Braver ~コクハクな彼女

TOP目指します("TOP"シークレット連盟だけに)
出場者紹介コメントでも同じような言葉使ってしまいました……。ごめんなさい!
C大会ランキング2位! TOPシークレット連盟!
恵:ふぅ今日もスキップ運動部の活動疲れたなぁ……
  あっクラスメイトの関係である瞬君お待たせ! これからもずっと男友達である瞬君が私を突然呼び出して話って何かな!?

瞬:ごめんな部活終わりに教室に呼び出して。
  あの……勇気出して言うよ……恵! 良かったら俺と付き合ってくれ!

恵:……えっ……うそぉ………………

  ありがとう! 私なんかに告白してくれて!
  ……本当に気持ちは凄く嬉しい……まさか瞬君が私の事を好きでいてくれたなんて……
  瞬君はとっても良い人だし、もし彼氏になったら私の事大切にしてくるだろうなーって思うんだけど……

瞬:……そうだよね。のっけから予防線めっちゃ張っていた時点で察するべきだったよね。

恵:良い人だからデートとか行くと、全ての荷物を持ってくれそうだなーって思うし……
  もし私が借金とかしたら、簡単にお金くれそうなほど良い人だってわかってるし……
  部活が茶道部ってことも恥ずかしげもなく周りに言ってることもある意味ブレてない人だなーって思うんだけど……

瞬:いやもうフォローいらないって。その前置きは断る奴って分かってるから。
  てか良い人をもの凄い都合良く捉えてない? あと後半普通に悪口だよ。

恵:でもごめんなさい!! 異性としての魅力が一切感じられないから付き合えないです!!

瞬:断る理由はストレートに言うのかよ。ちゃんと傷ついたわ。
  ……まぁ今日の事は忘れてくれよ。高校生活残り少ないし、これからも恵の男友達として仲良くしたいからさ。

恵:ありがとう! まさかそんな風に考えてくれてるなんて!

瞬:今絞り出した精一杯の強がりだよ。よくそんな純粋な感想が言えるな。

恵:……瞬君は良い人だし、友達としていたら楽しいだろうなーって思うんだけど……

瞬:……えっ断る流れだったの!? 予防線ですら嘘だったのかよ!

恵:でもごめんなさい!! 茶道部とか何をするかよく分からない部活の人とずっと一緒は恥ずかしいので無理です!!

瞬:茶道部は茶道するんだよ!! てかスキップ運動部員おい!! お前らこそ普段何してんだよ!
  もういいよ俺の言葉に反応しないで! もう否定の言葉聞きたくない!

恵:ありがとう! 聞きたくないって素直な気持ちを言ってくれて!
  ……一生懸命伝えた思いを断られて、さらに自分を否定されたら辛いってことは理解している……
  でもごめんなさい!! 私は人を否定して優越感に浸りたい人だから言い続けたい!!

瞬:ただのクズじゃねーか! 結構前に気付いてたけどただクズじゃねーか!
  何だこのクソ定型文女! これ以上否定し続けられると心が壊れるから今すぐ帰る!!

恵:ありがとう! 今すぐ帰るって言ってくれて!
  ……帰ったらその場から逃げられるし、助かるって気持ちは凄く分かるんだけど……

瞬:まさか俺帰れないの!? 逃げられないし助からないの!?  助からないって何!!?

恵:でもごめんなさい!! 私の本性を知ったからにはこのまま帰らせるわけにはいかないの!!

  私ね……今日瞬君に告白されるだろーなって思ったからどう断って否定してやろうって頭の中で考えながら校内をスキップしてたんだ……
  でもどう考えても瞬君が気絶するビジョンしか見えてなかったからさ……さっき瞬君に告白させないように予防線を張った……
  それでも瞬君は断られると薄々分かっていても告白した……つまり否定される覚悟がある人間……
  そんな否定を受け入れてくれる人を私がやすやすと帰らせるわけにはいかないの!! もっと瞬君の人格や生き様を否定したいしさ!
  さぁ私にもっと否定させて!! 瞬君の心をバキバキに折らせて……今すぐ心の複雑骨折させてよぉ……!!

瞬:……ヤバーーーーーーッ! 長々とヤバかったーーーー!! 勇気出すんじゃなかったぁー!
  ちょっと誰か! 先生ー! 先生ーーーーーーーーッ!!

恵:ありがとう! 先生に助けを求めるという安易な発想見せてくれて!
  ……先生を呼べばこの場が収まるって考え方は間違いじゃないと思う……
  でもごめんなさい!! さっき予行練習で残っていた先生の心折って退職願取りに家戻ってるからもう誰も残ってないよ!!

瞬:怖ぇよこの嘘感謝否定謝罪女ぁ!! 予行練習ってなんだよ!! 本番の俺は何されるんだよぉ!!
  今すぐ逃ようっと!! さよならこれから2chスレとかに投稿するかもしれない初恋の人!!(ドドドドドドッ!!)

恵:ありがとう! 私に恐怖を感じて逃げてくれて!
  ……命の危険を感じて全力で逃げたら、その場から脱出できると一人間なら考える……
  でもごめんなさい!! 私はターゲットを地獄の底まで追いかける人間だからぁ!! (ぽわんぽわんぽわーん!!)

瞬:スキップで追いかけてくるううううううううううう!!!
  人間ってあんなに早くスキップで進めるのかよぉ!! もはやただの化け物だこいつ!!
  くそおおおおおおお!! 茶道部の本気で逃げてやるうううううう!!(サドドドドドドウウウッ!!)

恵:茶道部の走る効果音だー!! うわ早くて追いつけない……茶道部って全力で走る部活だったんだ……!





  ――ありがとう。私なんかに告白してくれて。

  ……瞬君の事は好きだし、付き合えるなら付き合いたい……

  でもごめんなさい……瞬君に相応しい彼女になる自信ないし、それなら嫌いになってくれた方がマシだったから私――



  あっ先生! ありがとう! 本当に退職届け持ってきてくれて!
  ……これで私と関わらなくて済むって思うかmってうわもう気絶してるじゃん最高かよ!!




デファクトスタンダード

漫才/管理人ユニットによる漫才

この日のために魂を込めて真剣にネタを書いてきました。
トイレ休憩のお時間です。
C大会ランキング1位! デファクトスタンダード!
A:はいどうもーーーーーwww ランキング1位でーーーーーすwww ウェーーーーーイwww

B:死ねよ。

A:今日はぁ、ランキング1位のボクたちがぁ、皆さんにぃ、ネット長文のコツをぉ、教えたいと思いまぁすwww

B:うるせえよ。審査ボーナス除いたら3位のくせに調子のんな。
  
A:じゃあこっからは真面目に解説していくんでヨロシクーーーwww ウェーイwww

B:さっきからうぜえな。語尾にwww付けるやつだけ迫害される異世界に転生させるぞコラ。
  ……とりあえず聞くだけ聞いてやるよ。
  






A:ネット長文のコツその1! 
  誤字に気をつけゆう!

B:お前が誤字るなよ。説得力皆無じゃねえか。

A:例えばコントの前フリ。シリアスな空気をしっかり作り上げて、最初のボケが爆発するようにしたいゆね?
  ……でも、そんな場面で誤字があると一瞬で台無しになってしもうんだ!
  
  ここで皆さんに分かりやすいゆうに、悪いお手本をお見せしもしゅう!

B:もう充分だわ。胸焼けするぐらい誤字見せられてんだよ。
  
A:“立てこもり犯の説得”という緊迫したシーンもあら不思議! 
  ちょっとした誤字でこんなにも間抜けな台詞になってしまうんだ!

  誤→お前はすどに包囲さろていぬ! おたなしく出ちきなすい!
  
  正→お前はすでに包囲されていぬ! おとなしく出てきなすい!

  ……ね? 分かったでしょ?
  
B:ね?じゃねえんだよ。正解も間違ってんだよボケ。
  
  お前のスマホだけエスペラント語しか入力できないようにするぞコラ。……次はまともなアドバイス寄こせよ。







A:ネット長文のコツその2!
改行時の文頭は揃えよう!

B:お前がだよ。さっきから全部お前なんだよ。
  
  親知らずをインプラントするぞコラ。わざわざいらない歯を足して歯並びガタガタになれ。

A:台詞内で改行する時には、読みやすいように必ず1行目と2行目の頭をそろえようね。……あっ、いちいちスペースを入れるのが面倒くさいからって、改行をサボっちゃダメだよ! 一行が長くなり過ぎて読みづらいからね! サイトの管理人さんにも迷惑がかかっちゃうよ! 

B:だからお前がだよ! 管理人自らやるなよ!
  誰が編集すると思ってんだ! 俺だよ! バカ野郎! 次いけ次!
  






A:ネット長文のコツその3!
  キャラがブレないように気をつけるでごわす!

B:お前誰だよ。

A:キャラクターの行動に一貫性がなかったり、口調が頻繁に変わったりしてしまうと、読み手は混乱するYO!
  よく特徴的な語尾を使って安易にキャラ付けしたがる人がいるけど、やめた方がいいでござるよ!
  使いこなせないと、キャラがぶれる原因になりかねないザマス!

B:だからブーメランなんだよ。少しはお前自身が実践しろよ。
  
  twitterでなにを呟いても「スマホRPGは今これをやってるよ。」に変換されるようにするぞコラ。
  年がら年中グラブルばっかやってるやつだと思われちまえ。……そろそろちゃんとしたアドバイス寄こせよ。






A:ネット長文のコツその4!
  唐突なオチは避けよう!

B:初めてまともなこと言ってるな。

A:ネタを書いていると、どうしてもいいオチが思いつかなくて、
  意味不明でシュールなオチに逃げてしまうことってあるよね?
  急にツッコミ側がボケに回り始めて、読者をおいてけぼりにしてしまうことも多いよね。
  ……でもそこで妥協してしまってはダメなんだ。
  自分のネタをよーく見返して、オチに使えそうな要素がないか、必死に探してみよう!
  もしくはオチに繋げるための伏線を新たに仕込むのもいいかもしれないね!
  ……あっ、もちろんオチに対するツッコミも大事だよ!
  読者が共感できないような独りよがりなツッコミは、絶対にやっちゃダメだからね! 気をつけて!




 
  それじゃあ家に帰ってアルパカの肛門を舐め回してきまーーーすwww ウェーイwww

B:いやオカピの肛門の方が美味しいだろ! いい加減にしろ!

(終)




バトルロワイR

コント/絶許

「そっきょーたんぶん『信頼』より抜粋・一部改」
即興短文で書いたネタで勝ち続けてきたこのユニット。
今回も即興ネタで勝負をかけます。
C大会ランキング4位! バトルロワイR!
女:はぁぁ~~~~???? マジで信じられないんだけど! 最低っ!
  あなた最低だよ!

男:ごめんなさい

女:いや、ごめんなさいじゃ済まないから! 私の信頼を裏切ったんだよ!? 許せないから!

男:ごめんなさい

女:たしかに私はお手洗い行く時に、席にカバンを置いていったよ?
  でも、それは信頼してたからじゃん! 置いていっても大丈夫だろうなって!
  まさかこっそりカバン漁られるなんて思わないじゃん!

男:ごめんなさい

女:財布が入ったカバンを不用心に置いていったのは確かに私にも非があるよ!?
  でもさ、一緒に来た男が私の財布に手を出すなんて思わないじゃん!
  今まで積み上げた信頼は一気に崩れたからね!?

男:ごめんなさい

女:それで何した!? 私の財布には5万円入っていたわけだけどお札に何した!?


  全部、横に折ったよね!?


  お札の長辺と長辺が重なるように、横に折ったよね!?


  普通は短辺と短辺が重なるように、縦に折るのに!


男:ごめんなさい

女:いや ごめんなさいじゃないから! 何してんの!? マジで何してんの!?
  人のお札、横に折らないでよ!

男:ごめんなさい

女:あなたのせいでお札に、十字の折れ目がついちゃったじゃん!
  本来は縦の折れ線だけで済むのに! 縦に折るだけで財布に入るのに!
  透かしの部分の諭吉の顔も四等分じゃん! 諭吉かわいそうじゃん! 諭吉にも謝って!

男:ごめんなさい

女:ホントこんな事するなんて最低っ! 何でなの、ただただ ひでえよ!
  ひでぇよ、英世……  諭吉だよ!!!

男:ごめんなさい。

女:だいたいお札を横に折ったって細長いだけじゃん! 財布に入りにくいよ!
  細長すぎて松の葉かと思ったわ! 葉っぱかな、葉っぱじゃないよ 一葉だよ……
  諭吉だよ!!!

男:ごめんなさい

女:平等院鳳凰堂……………… いや、何が!? 諭吉だよ!!!

男:ごめんなさい

女:もうホント無理! マジで信頼が無くなったから!

男:でも俺、大金持ちだから一万円札を一万枚あげるね。 だから許して。

女:許す許す! もう全然許すよ!

男:いや、許すんかい! またやるからね!




霜山寛治

漫談/カタイキズナ

最後まで生き残る、平成最後の夏。どうぞご覧あれ。
ごちょーんでは通常回・C大会共に最後まで生き残り続けてきました。
C大会ランキング2位! 霜山寛治!
凶暴化したフラミンゴ5千羽が多摩動物園から脱走した事件が連日テレビのトップニュースで報道されていた。

しかし今の僕のトップニュースは、先週買ったソーメンが全く噛み切れないこと。ただそれだけだった。

始まりはスーパーで売ってた5円のソーメン。5年間働いてないけど夏だしソーメンが食いたかった僕は迷わず購入し、ウキウキした思いで家のコンロでグツグツ茹でた。

だが、その麺はいくら煮ても全く柔らかくならなかった。かれこれもう150時間近く煮ているが、むしろ硬さを増すばかりに思えた。まるでワイヤーのようだった。

硬いままでも無理矢理食べようとしたがいくら噛んでも傷一つ付かず、逆にこちらの歯が砕ける一方だった。全く歯が立たないとはこのことだ。

負けたくない、なんとしてもコイツを食べたいと思った僕は5年間通っていた医科歯科大で学んだ技術を駆使して、自分の歯を全てチタン合金に改造した。

最強の歯と最強のソーメン。最強の二つが口の中でぶつかり合う。歯に力を込め、魂を刈り取る勢いで顎を閉じると、轟音と共に歯と歯の間でソーメンが砕け散った。

勝った。ざまあみやがれ!そうほくそ笑みながらハードなソーメンを一片も残さず胃に流し込む。勝利を確信し追い討ちとばかりにめんつゆをゴクゴク飲んだ。

強敵との戦いがようやく終わり歓喜にうちひしがられる僕。しかし、突如身体に異変が起きる。まるで全身が鉄のように硬くなり身動きが取れなくなってしまったのだ。

しまった、あのソーメンが身体の中で反撃している。このままでは心臓まで硬くされてしまうと思った僕は、今飲み込んだソーメンを外に出そうと必死に踏ん張った。

すると全身の毛穴という毛穴からソーメンが勢いよく飛び出し、部屋のあちこちに突き刺ささり屋根と壁が崩れ落ちた。僕の心身も部屋と同じ様に崩れ落ちた。こうして僕とソーメンの長い戦いが始まった。


それから重機で粉砕したり火力発電で溶かしたり様々なことを試して食したが、ソーメンは全て体外に排出され僕に溶け込む事はなかった。

5年目の夏、すっかり弱気になってしまった僕はソーメンに語りかけた。なぜそこまで食われたくないのかと。するとソーメンはこう答えた。

「我は我の認めた存在にしかこの身を捧げたくないのだ。認められない存在に無理矢理食べられるくらいなら、我は抗い続けるのみよ」

もう5年の付き合いだからソーメンの思考が読み取れるようになっていた。「お前ってカッコイイな」僕は思わず微笑んで言ってしまった。


それから僕は、ソーメンに認められるために、彼と仲良くなろうとした。共に街に出歩き、お互いの自慢できる知識を語り合い、よく遊びよく笑いあった。ソーメンは最初は拒んでいたが、だんだんと僕に心を開いてくれた。

心なしか、硬かったソーメンはどんどん柔らかくなっていくような気がした。そうしてソーメンと出会って15年後、日本は壊滅してた。


多摩動物園から飛び立った凶暴なフラミンゴは細い足で次々と人間を刺し殺し、膨大に数を増やし、ついにはこの国を支配していた。

僕は瓦礫と化した東京をソーメンと共に逃げまといながら生き延びてきたが、ある日ついに大量のフラミンゴに囲まれ、ここまでかと思い膝をついた。

懐の中のソーメンが語りかける「無念だがここまでか……さあ霜山、最後に我を食すといい。お前の身体に溶け込んで命を終わらすなら、我は幸せだ」

僕に心を許したソーメンの身体はとっくに限界まで柔らかくなっていた。だけどそれでも食べなかったのは、僕が彼とずっと友達でいたいと望んでいたからだ。彼と過ごした15年間は、本当に楽しかったのだ。

涙を堪えながら、僕は彼に口をつけ、勢いよく吸い込んだ。腰のあって柔らかい、最高の食感だった。ソーメンは僕の中で優しく溶けようとしている。15年前の理想がようやく叶ったのだ。

だけど……嫌だ、僕は嫌だ。もっと彼と一緒にいたい。二人でこの世界を、もっと生きていたい!そう強く願ったとき、奇跡が起きた。

僕の体は激しく光り、同時に全身の毛穴からソーメンが飛び出し、細すぎて銃弾も当たらないフラミンゴの足を次々と貫いていった。のたうち回るフラミンゴの群れ。その異変を感じ取ったのか、数千匹のフラミンゴが遠くからこちらに飛んできた。

「霜山よ……お前は最高の友だ」心の中でソーメンの声がする。「ああ、一緒に世界を取り戻そう」僕は立ち上がり、全身からソーメンをフラミンゴに吹き飛ばす。僕とソーメンの長い戦いが始まった。











運命の計量へ











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